Tweet

別府扇山の野焼き

先日「猫にご飯」のkanataさんより、
扇山の野焼きの情報をいただきました。
昼間は色々あって出られないけれど、夕方から夜九時くらいまでなら出られるなーと、
当日アタフタと家事だのなんだのをこなしていたら、すっかり夕方に。

アワワ;;;
まだ洗った布団カバーをかけてない;;;
晩御飯の下準備もできてない;;;
ガクの散歩に行かねば;;;
ああっ、姐さん、ご飯ちょっと待って~;;;
もう行けないかなあ~;;;
六時過ぎてるし~;;;


そうこうしてたらkanataさんより入電。

「来てますか?」

・・・スミマセン;;;
まだ家に;;;
既に六時半だし、間に合わないかも~;;;

と、打つ予定が、そのままキーを引っつかんで車に飛び乗ってました。
別府扇山の野焼き_b0003512_23125666.jpg

kanataさんが湯煙り展望台から撮ると言っておられたので、私は別アングルで、
より野焼きに近い真っ暗な山の中へ。


ガコガコと悪路を揺られながら上がっていくと、
いきなり目の前が開けてこの光景です。
別府扇山の野焼き_b0003512_23154367.jpg



広場に車を止め、私にしては真面目に三脚を持ち、
火に照らし出された悪路をわっせわっせと歩いて上がります。
別府扇山の野焼き_b0003512_23175062.jpg

その間にも火の波がどんどん動いていきます。


扇に似ていることから名づけられた「扇山」。
別府扇山の野焼き_b0003512_23204020.jpg

その全体像が浮かび上がってきました。



別府扇山の野焼き_b0003512_2322230.jpg

風向きによってはコゲパン覚悟の近さでしたが、運の良いことに気流は上へと。



別府扇山の野焼き_b0003512_23244896.jpg

三辺からの炎が、中心に向かって勢いを増して駆け上ります。

いやー、明るい。
そこら中が昼間のように明るいので、足元も気になりません。

もーちょっと移動してみようかなと、また違う場所に移動して三脚を立て直した時、
何やら軽トラがこちらにぐいぐい寄せて、危うくぶつかる寸前まで接近。

ここここ;;;このやろう;;;
危ないだろうがっ;;;

露光中のカメラを慌てて除けて睨むと、中からアワアワと人が出てきました。


「すいません;;;ほんとすいません;;;ちょっとここ止めさせてくれんやろうか;;;」


そー言いつつ降りてきたのは、消防団の法被のおじさん。
何かと思ったら、携帯を取り出して・・・


「あれ?うつらん?あれ???」

心底焦っておられる様子。
別府扇山の野焼き_b0003512_23424190.jpg

ちょっと様子見てましたが、あまりに可哀想になって声をかけることに。
が、おじさんの携帯はドコモ。
auしか使ったことの無い私も分からない;;;

すみません;;;
と、返すと、心底落胆した様子で;;;

「わし、もうかれこれ十数年野焼きしてるんやけど、写真がいっこもないもんで・・・
携帯買ったけん、これで撮ろうと思ったが・・・買ったばかりで分からんでから;;;」
ま、しょうがない、邪魔してすんませんでした。」


・・・。

ああ・・・わかるわかる。
地元民はこういうイベントの時、それどころじゃないもんね・・・。
私も神宮の祭りの時、そんな思いをした・・・。

・・・。

ええと・・・
あのう・・・
私なんぞの撮ったもので宜しければ、後で送らせてもらっても・・・

ってんで、消防団Tさんのご住所お名前をいただきました。

待っててねTさん。
今後も怪我の無いよう頑張ってください。
すんごい感動の光景を、ありがとうー!


さてさて、そうこうしていたらあっという間に最後の時が。
別府扇山の野焼き_b0003512_23482516.jpg

三辺から上がってきた火の川が、一本の炎に。

轟音と共に、一気に天へと駆け上がっていく炎の路。
舞い上がる火の粉と、散り敷いた火の星。

それはそれは綺麗で、一人で見ているのがもったいない光景でした。



・・・・・。


ん?


一人?


あれ?


さっきまで何人か居た人と車は???


見回すと、既にみんな遠くの道を帰って行ってます。
ええー?最後まで見ないのー?

と、思った瞬間。


漆黒の闇。。。


・・・・・・沈下したようです;;;

外灯無し。
街明かりは遠くにあるけれど、ここまでは届かない。
しかもガレ場。

三脚担いで、携帯の灯りを頼りにヨタヨタと車まで退却;;;
ああビックリした;;;
次回はランタン持ってこよう;;;
でもって次回はTさんたち消防団の皆さんと、記念撮影ができたらいいなあ~♪

kanataさん、すんごい時間をありがとうございました。
別府温泉祭り最高ー!

by hiroko_wada | 2007-04-05 22:58 | 立ち止まらせる風景 | Trackback | Comments(6)

Commented by 伽羅ママ at 2007-04-08 00:48 x
凄い(☆o☆)
こんな迫力の 野焼き始めてみました。
同じ関西 奈良の若草山の野焼きでさえ ニュースでしか見たこと無かったので 感動です!!

最後の写真 まるで 四方将神 炎の霊鳥朱雀が 炎の中に身を投じ
その炎の中から蘇った所みたいです(☆o☆)
緋の闘気を纏った真紅の鳥 大鵬羽撃く  うっとりトリップ中…

来年は 絶対に きつね踊りと 宇佐神宮と きんぎょ提灯見に行くぞぉおおおおおおお!!(握りこぶし
Commented by exif at 2007-04-08 12:20
火に囲まれなくて良かったです。
煙に火の明かりが反射して赤い炎のよう。
実際に近くで見たらスゴイでしょうね〜。
真っ暗の中よくぞ戻ってこれました。
良かった良かった。
Commented by kaezzz at 2007-04-08 15:13
スゴい迫力ですね〜現場はもっとスゴかったんでしょうね。
一気に一山焼いてしまうんですね〜管理も大変そうだな〜。
広範囲から見物が出来るんでしょうか?これほどの物なら
もっと人が出てそうな気もするけど?良いショット狙って
秘密の場所でうつしていたのかしら?消防団の人が来たと言うから
知る人ぞ知るって場所なのかな〜って思っちゃいました。
帰りに暗闇でコケなくてよかったですね〜(笑)
Commented by hiroko_wada at 2007-04-09 19:30
*伽羅ママさん
はうっ;;;
金魚提灯は言ってはいけませんっ;;;
私まで行きたくなるじゃないですかー;;;
Commented by hiroko_wada at 2007-04-09 19:32
*exifさん
先日旦那とここに桜を見に行ったときに、既に延焼を防ぐ予備の野焼きが終わっていたのを見ておりました。
が、風向きで火の粉が飛んできたらハゲでたかもー(笑)

真っ暗闇の中、携帯の画面で道を照らして帰るのは怖かったですー;;;
Commented by hiroko_wada at 2007-04-09 19:35
* kaezzzさん
消防団の方々、大勢居られたのでかなりな規模ですよね。
別府だけではなく、大分からも日出からも、別府湾岸ならどこからでも見えるほどの規模です。
なのにあまり人手はなくて。
私もこれまではそうだったんですが、遠くから見えるのであまり近くまで来る人は居ないようです。
もっとみんなに知ってもらって、もっと間近で見て欲しいよう。

<< 桜好きな方へ 石の上にも五年 >>